図3 は、弓の毛を張った状態示す。
この状態では、スティックの両端に、それぞれ、毛張力によるモーメント
M
が作用する。
図1 スティック中央の撓みの計算式 に、毛張力によるモーメント
M
を代入することで、毛張力
Th
を計算できる。
毛張力
Th
は、スティック中央の撓み
dt
が大きければ、大きな張力となる。 また、
スティックの強さを示す数値として定義した スティック係数 α
が大きければ、スティック中央の撓み
dt
が小さな弓の場合でも、大きな毛張力
Th
が確保できることになる。
(注)
スティック係数 α
は、工房ミネハラが独自に定義したパラメーターです。
ここで、毛張力
Th
の値を計算するためには、スティック係数 α
の値を知る必要がある。
スティック係数 α
の値は、毛長に相当するスティックの長さ
l
や、ヘッドとフロッグの高さh
などの寸法と、スティックの材料の縦弾性係数E と、主に、スティックの太さから決まる断面2次モーメントI から決まる数値である。
従って、毛張力
Th
の値を計算するためには、スティックの材料の縦弾性係数E と、スティックの太さから決まる断面2次モーメントI を知る必要がある。
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