Pe・・・フェルナンブコ Bw・・・ブラジルウッド の弓の、縦弾性係数 E の数値は、概ね 2,500-3,000
(Kg/mm*mm) の値となった。
ウッドボウの最上級品の
J.P.Gabriel
G-30
は、3,100
(Kg/mm*mm) と、ウッドボウの最高値を示した。
CB-500
は、1,950
(Kg/mm*mm) と小さな値である。 これは、材料自身が柔らかいと推定される。
Hw・・・ハードウッドの弓の、縦弾性係数 E の数値は、概ね 2,000
(Kg/mm*mm) 前後の値となった。
ここで得られた数値を、機械工学便覧などに載っている一般木材のデータと比較してみる。
材料 |
縦弾性係数
E
(Kg/mm*mm) |
すぎ |
550-1,000 |
ひのき |
600-1,200 |
あかがし |
1,000-1,700 |
けやき |
800-1,500 |
これらの一般木材のデータと比較してみると、上で得られた弓材料の縦弾性係数 E の数値は、概ね妥当なものと考えられる。
Arcus Bow
は、ドライカーボンという製法でカーボン繊維を
焼き固めて成形した中空の弓である。
この弓は、軽さ・・・が最大の特徴ですが、縦弾性係数 E の数値は11,000
(Kg/mm*mm) と非常に大きなものとなりました。 スティック中央の撓み
δ も、通常のウッドボウの半分程度で、弓のしなり が小さい ことを物語っています。
この、11,000
(Kg/mm*mm) という数値が妥当か否かを検証するために、こちらでご紹介している、Carbon
Spike の縦弾性係数 E を計測してみました。 (14
参考の欄)
その結果は、Carbon
Spike は
13,000
(Kg/mm*mm) という数値となり、Arcus
Bow の数値は、ほぼ正しいと考えられました。
Carbow
と
Carbondix
は、樹脂の中にカーボン繊維を混在させて成形した弓で、詳細な内部構造はわかりませんが、形状や強さをウッドボウに近づけることを狙って開発された弓です。 縦弾性係数 E の数値は、3,000
(Kg/mm*mm) 以上の値となり、最上級のウッドボウに迫る材料の強さであることを示しています。
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