ベースの上の二つのブロックの上に、毛を張った状態の弓を置く。 一方は、フロッグのヘェルール(金環)部を載せ、フロッグ部が浮き上がらないように
約 150 gr の力で、荷重点にあたる位置をゴムバンドなどで押さえておく。
もう一方のブロックは、弓の毛が弦に当たっている位置 x に
相当する x=0.25
、x=0.5
、 x=0.75 の位置に
、測定毎にそれぞれ変える。
振り子振動の振動数 fo を計測するフォトセンサーは弓のほぼ中央部に配置する。 スティック自身の振動を検出するクリップ式のピエゾピックアップはスティックのスクリュー端に挟む。
フォトセンサーからの信号は、下に示したフォトセンサーアンプを経由して、波形記録装置に入力する。
スティック自身の振動を検出するピエゾピックアップの信号は、直接波形記録装置に入力する。
波形記録装置は、2チャンネル(ステレオ)のデジタルオーディオレコーダーを用いた。 Lチャンネルにピエゾピックアップの信号、Rチャンネルにフォトセンサーアンプからの信号を入力し、同時に波形を記録する。
装置全体は、ノイズを低減するために接地(アース)処理を行う。
上の写真にある小型ハンマーでスティックの所定の位置を軽く打撃する。 すると、弓全体の振り子振動 と スティック自身にも振動が誘起され、それぞれのセンサー(ピックアップ)に電気信号が発生し、波形記録装置で記録される。
波形記録装置の出力を光デジタルケーブルでパソコンに接続し、スティックの振動を、 音の波形
として
周波数分析 のできる、Adobie Audition 2.0
で記録し、音に含まれている振動数を調べた。 録音はこちらの機材を使用し
た。
以上が、スティック振動計測装置の概要と計測方法です。
この方法での計測結果を下にデータを示します。
3本の違う弓・・・Sandner
と J.P.
Gabriel G-30、Arcus
Sonata での例を示します。
|