楽器は、正確な音程で弾いていただきたい・・・これは、工房ミネハラ の夢です
Your Dream
will
Come
True
by
Minehara
Super
Tune
SystemTM
MTS
TM
ミネハラ
スーパーチューンシステム
TM
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MTS
TM
セットアップギター |
Buzz Feiten
インストールギター |
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上のギターは、工房ミネハラ
が
MTS
TM
をセットアップする事例として使用したもので、
メーカーのオリジナル商品ではありません。 |
上のギターは、Garrison
G-30
HG
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この状態の2機種を較べてみると、ヘッドストックの形状・大きさに違いはありますが、フレットの寸法は殆ど同じようなものです。
写真をクリックしてご覧下さい。
ナット部には、大きな違いが有ります。 |
左側のギターは、工房ミネハラ
が
MTS
TM
をセットアップする例として使用したもので、こちらでご紹介している ストリングピロー
TM
に替えて一体の削りだしのナット、 オフセットナット
TM
をセットアップしたものです。
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MTS
TM
セットアップギター
オフセットナット
TM |
Garrison G-30
HG |
何れのギターも、通常のナットではありません。
フレットを押さえた時に、音が上がり過ぎて、音程が狂ってしまうことを防止するために、ナットから第1フレットまでの寸法を、平均律から割り出された寸法より僅かに短く補正する細工が施されています。
しかし、そこには大きな違いがあります。 MTS
TM
については、・・・ギターの力学
総まとめ編
で詳しく解説しておりますので、ご覧下さい
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MTS
TM
では、こちらで解説しておりますように、
弦のゲージ・・・特に、芯線の太さや、そこに働いている力によって、
音程の狂う程度を決める数値
Ke
は、弦毎に全て違っている・・・
と言う考え方に基づいて、
各弦に対応して、ナットの補正量をきめ細かく設定しています。
こちらをご覧下さい
ΔN 、A 寸法は、弦毎に変わります。
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Buzz Feiten
がインストールされているGarrison G-30
HG
のナットの補正量 などの詳細は、出願されている特許の明細書から知る事が出来ます。
(注)
この情報は、日本の特許庁が公開している特許情報図書館 を検索することで、誰でも知ることが出来るものです。
それによれば、第1フレットの短縮量 ΔN の値は、弦の太さなどに関係なく、6本の弦全て同じ補正が行われています。
その状況は、下記のようなものです。 |
Garrison G-30
HG 第1フレットの短縮量 ΔN の値は、こちらをご覧下さい。
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一方、弦のもう一方の端のサドルの考え方にも、大きな違いが有ります。 |
MTS
TM
セットアップギター
オフセットサドル
TM |
Garrison G-30
HG |
MTS
TM
では、こちらで解説しておりますように、
ハイポジション も、ローポジション も、両方とも 音程の狂い を抑えるために
12フレットでの音程の狂いを、”ゼロ” を狙って、
いわゆる オクターブ調整を、オフセットサドル
TM で行います。 |
Buzz Feiten
がインストールされているGarrison G-30
HG
のサドルの補正 は、第12フレットを押さえた時のピッチが、ゼロか、あるいは、幾らかのシフト量を持った値に設定するように行われます。
その状況は、下記のようなものです。 |
ちょっと余談ですが、
Buzz Feiten Tuning System (R) 用のチューナーが市販されていますが、それは、上記のようにチューニングするようプログラムされているものと思われます。
チューナーの、12th FRET と言うポジションは、サドルの補正位置を調整する時のみ、使うものです。
Buzz Feiten Tuning System (R)
のインストールされて無いギターを、そのチューナーでチューニングしても、ナットの補正もされてなく、ましてや、第12フレットについては手の加えようが無い状態では、例えば、アコースティックギターの場合は、第6弦の開放弦を −01セント に合わせているだけで、他には何の意味も無いと思われます。
従って、それで、音が変わり、良く鳴るようになるとは思えません。
付け加えますが
工房ミネハラ
の
MTS
TM
のチューニングは、全ての開放弦はピッチシフトせず、正しいピッチにあわせます。
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工房ミネハラ
では、
Patented (特許第4383272)
MTS
TM
で開発した、解析システムを使って、 MTS
TM
と、BF の、音程の狂い の数値を、アコースティックギターと、エレキギターで比較して見ました。
両者とも、理想的にセットアップされた状態を想定して比較しています。
(注) 下記のデータは、Buzz Feiten が公表したものでは有りません。 工房ミネハラ が、MTS解析手法にて、Buzz Feiten
をシミュレーションした値ですので、実際に市販されているギターのものでは有りません。
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アコースティックギター
アコースティックギター
ちなみに
Garrison G-30
HG
のような、量産ギターの場合、プラスティック成型品のサドルが搭載されているため、上記のような 第12フレットのピッチシフトにはなっていませんでした。
そのため、ハイポジションでの音程を計測した結果は、上記シミュレーションの値よりずっと大きなずれがありました。
しかしながら、市場では、その程度のものが仕様のようです。
でも、本物はどうなっているのでしょうか
本当のものがインストールされたら、どうなるのか・・・は、興味深いテーマです。
工房ミネハラ
では
MTS
TM
の解析手法にて、シミュレーションし、
その数値で、Garrison G-30
HG
を手直して見ました。
興味のある方は、こちらをご覧下さい。
エレキギター
エレキギター
エレキギターの場合は、サドルの調整メカニズムが搭載されているので、第12フレットのピッチは、上記の値に、容易に合わせる事が出来ると思います。
Buzz Feiten
の不思議
ここまでお読み頂くと、皆さんは、一つの不思議に気付かれるとおもいます。
Buzz Feiten
は、折角、ナットを補正して、ローポジションの音程の上がり過ぎを抑えるようにしたのに、何故、ローポジションや#12フレット辺りに、まだ誤差が残るの・・・???
その理由は、簡単です。
もし、ナット位置を#1フレットにもっと大きく近付けてしまったら、 #1弦などは、今度は、フラットの音程になり過ぎてしまって、どうしようもなくなったしまうからです。
Buzz Feiten
の、ナット補正
の考え方と同じ原理の話が、アコースティックギターマガジン 2004 Vol.22 に、載っていました。
こちらをご覧下さい。
本来は、各弦に対して、音程の狂いをミニマムに抑えるには、それぞれの弦のゲージ・・・特に、弦の質量や芯線の太さ、そこに働いている力によって、
一本、一本 最適に補正することが、ベストの補正方法となるのです。
これが工房ミネハラ
の
MTS
TM
なのです。
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以上、これらのデータを、どのように捕らえるかは、皆様にお任せ致しますが、
工房ミネハラ
の
MTS
TM
の考え方は、『
どのポジションにおいても、不要なオフセットは残さず、ポジションに依存しない、ギターの完全な平均律音律を目指す・・・』と言うものです。
その原理を詳しくお知りになりたい方は、
ギターの力学
ご覧下さい
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このページに掲載した Buzz Feiten Tuning
System (R) のデータは、公開されている特許明細書の記載から引用したものであり、現在、市販されているBuzz Feiten Tuning System
(R) のデータとは限りませんので、ご承知下さい。
このページに掲載したギターは、 の搭載事例を示したもので、ギターの音程の狂いとは直接の関係はありません。
(C) Copyright
このページで掲載しているデータの無断転載 ・公開等はお断りします。
工房ミネハラ
Mineo Harada
Updated:2010/12/8
First Updated:2004/10/17
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