Violin,Viola,Cello 製作材料

ニスは本格的に塗りたい

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ニスセットとニス塗りの手引き


カールヘフナーニスセット #SVS-2ニス塗りの手引き

(注) ニスセット #SVS-2 の場合で書かれて有りますので、ニスセット #SVS-1に含まれていない部品があります。

 まず最初に、白木の状態で完全に滑らかになったバイオリンを250ccの水に溶かしたベイジュ色のゼラチンパウダー (Gelatine)で着色(目止め)します。それが乾燥しきったら着色剤 (Stain No.422又は421) をスポンジ (Sponge) で着色します。着色が濃過ぎたら滑らかな布で拭き取ってください。着色する木の部分にニカワの染みが絶対残っていない様注意して下さい。ニカワの染みが残っているとその部分には色が染みこまないからです。光の影響により、着色した色合がほどほどの褐色に変化します。勿論2時間から10時間程の時間が必要です。

 お好みの色合いが得られたら、一度グランド・バーニッシュ (Ground Varnish、Primer colorless ) を塗ります。約4時間経過しましたら、更にグランド・バーニッシュを塗って下さい。同じ間隔をあけもう一度第3回目の作業をして下さい。第1回目のグランド・バーニッシュ塗りと第2回目の作業の間に十分にニスを乾かした後、サンドペーパー (Sand Paper No.400) ですみやかに研き上げて下さい。研き上げ作業中に発生するホコリは、きれいなブラシとか布で完全に拭き取って下さい。

 その後、着色用ニス (Spiritus Varnish、Color Varnish) をお好みの色が得られるまで何回も塗って下さい。着色する度にニスは充分に乾かした後に次の着色作業をする必要があります。せめて一日間、通常なら乾燥期間をニ、三日掛けることが望ましいです。又、着色ニス、カバーニス (Cover Coat、Cover Varnish、Coating) を塗る時は、特別なシンナー(Dilution)を混ぜることが大切です。同時にブラシ (Brush) もこのシンナーで常に洗って、きれいにしておいてください。ブラシが堅くなればシンナーに入れて柔らかくして下さい。

 ニスが斑になるようでしたら、サンドペーパーNo.400で気づいた時に研いて下さい。少なくとも6〜8回カバーバーニッシュを塗って下さい。常に充分ニスが乾いた状態になってから作業をして下さい。何回も塗ること、充分に乾いた後で塗ることが大切なのです。更に付け加えるならニスを塗る合間、合間に常にサンドペーパーで研き上げることが必要です。

 最終のカバーバーニッシュ塗りを終え、更に2〜4週間たった後でトリポリ (Tripoli、Rottenstone) とポリッシングオイル (Polishing Oil) で更に研き上げて下さい。リネン布地をまずポリシングオイルに入れトリポリをつけ楽器を滑らかに研いて下さい。もし、研き上げをやりすぎても研き上げ作業の溶液を完全に拭き取った後に、カバーバーニッシュを再び塗ることはできます。

 指板のニカワづけ (ポナルで接着)、ペグなどの取り付けが終わりましたら、その後ネックはサンドペーパーNo.400で滑らかにして下さい。その指板にグリップポリッシュオイル (Grip Polish) をつけてサンドペーパー作業をして表面を滑らかに仕上げて下さい。

ポリッシュ (Special Care Polish) で楽器に光沢を与えて下さい。

よく乾燥された部屋で作業することが大切です。

添付のニスのポリッシュクリーナー (Varnish Cleaner、High-gloss polish) で演奏後のバイオリンの塵や埃を取り除いて奇麗にして下さい。

以上


エコノミータイプ ミニニスセット(#MVS-1) ニス塗りの手引き

 これから塗装するバイオリンの表面をサンドペーパーで奇麗に仕上げて下さい。

 ゼラチンパウダー(Gelatine)を250ccの水に溶かし、バイオリンの表面に塗って木肌の目止めを行って下さい。少し黄色に着色されます。目止めが不充分の場合は、ニスが木に染み込んでしまい大変に塗り難くなってしまいます。

 後で塗る着色ニスでバイオリンに色が付きますが、もっと濃い色に仕上たい場合は、粉末着色剤を使用してバイオリンを着色して下さい。一度着色すると元に戻りませんので、着色剤液はアルコールで薄めて、始めは極て薄い色で着色して順に濃い色にしていって下さい。

 着色する木の部分にニカワの染みが絶対に付いていない事を確認して下さい。少しでもニカワの染みが残っていると、その部分は着色されず斑になってしまいます。着色が完全に乾燥したら、サンドペーパーでもう一度表面を滑らかに仕上て下さい。
次は、いよいよニスを塗ります。

 まず、グランド・バーニッシュ(Ground Varnish)(Primer)を1回塗ります。数時間経過したら、更にもう一度グランド・バーニッシュを塗ります。同じ間隔をあけてもう一度第3回目を塗ります。第1回目のグランド・バーニッシュと第2回目の作業の間に、充分ニスを乾燥させ、サンドペーパー(#400ないしもっと細かなもので)で凹凸を無くすように研いて下さい。研いた時のホコリはブラシか布、掃除機などできれいに取り除いて下さい。

 次に、着色ニス(Color)を好みの色合いになるまで何回も重ねて塗ります。着色する度にニスは充分乾燥させ、もし凹凸が出来てしまった場合は、サンドペーパーで凹凸を落として次の着色ニスを塗ります。最低でも1日間、寒い季節や湿度の高い季節の場合は2−3日間は乾燥させて次のニス塗りを行って下さい。ニスを塗る時は、刷毛目の跡が出来ない様に刷毛に充分なニスを含ませて、一気に端から端まで塗ることが奇麗に塗る秘訣です。また、ニスを薄めたり、刷毛を洗ったりする場合は、無水エタノール(99.5%)使用します。これは薬局などで購入できます。(注:くれぐれも燃料用アルコールは使用しない事)

 好みの色に着色ニスが塗れたら、カバーバーニッシュ(Coating)を6−8回塗ります。だんだんと乾燥しなくなりますが、常に前に塗ったニスが十分乾燥してから次のニスを塗る事が大切です。また、凹凸が出来てしまった場合は、前と同じようにサンドペーパーで凹凸を落として次のニスを塗ります。最終のカバーバーニッシュを塗り終えたら更に2−4週間、充分乾燥させて下さい。

 次は、トリポリ(Tripoli)とポリッシングオイル(Polishing Oil)でニスを磨き上げます。ネルのような柔らかい布にポリッシングオイルを付け、トリポリをまぶしてニスの表面を磨き上げます。サンドペーパーの細かい傷も磨いて取り除きます。しかし、カバーバーニッシュが剥げてしまわないように注意して下さい。もし、剥げてしまった場合は、オイルを完全に拭き取ってカバーバーニッシュを再度塗って下さい。

 指板を取付た後で、ネックにはカバーバーニッシュを1−2回塗ると良いでしょう。

 以上でバイオリンのニス塗りが完成しました。最後に、市販の楽器用ポリッシュなどで表面を磨くと大変に光沢の有る美しい仕上げが得られると同時に、演奏した時に付く松脂や手の跡などを奇麗に拭き取る事が出来ます。

 

粉末着色剤の使用方法

1.しっかり蓋の出来る3ケのガラスビンを用意して下さい。赤・茶・黄色各々一色ずつ一ビンを使用します。

2.少なくても240ccのアルコールを日曜大工店か薬局で求めて下さい。

3.各ビンに60gずつ入れます。各色の着色剤の全部を各々のビンに混ぜます。
  ヒント:ビニール袋の端をはさみで切って全部入れて下さい。

4.良く振って全ての粉末を溶かして下さい。

5.木部を着色する場合は一気に塗って下さい。薄い色の着色から始めます。そして、次に濃い色で着色します。
  一本の刷毛で違う色を塗る場合はアルコールで刷毛を良くすすいでから使用して下さい。

  色を混ぜて使用すると味わいの有る仕上がりになります。黄色や赤色はそれぞれ単色では余り落ち着いた色になりません。茶色は色を暗くするのに使用します。茶色単色でもくすんだ色に成ってしまいます。混ぜる量の割合を加減する事で色合いを調整出来ます。

以上


ニス塗り を 綺麗に仕上る ニス塗り専用刷毛

 カールヘフナー ニス塗り専用刷毛 

”弘法筆を選ばず” は、ニス塗りには当てはまりません。 

ニス塗りには、刷毛の良い物を選ぶ事が、綺麗な仕上がりのポイントです。

 

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工房ミネハラ
Mineo Harada

Updated:2002/10/5