SUZUKI  No.228    　様

マンドリン修理明細

 下記　修理致しました。

修理部位・交換部品 等	数量
ナット交換、弦間隔修正、弦高調整	一式
ブリッジ修正、弦高調整、オクターブ調整	一式
フレット浮き修正研磨 (#13フレット周辺)	一式
チューナ交換 (ネジ穴位置変更、ブッシング穴追加工) 　(部品代は下記)	一式
弦交換　(部品代は下記)	一式
	小　計
%　値引き
部品代
Kluson　マンドリンチューナ　(糸巻き)	一式
オプティマ弦 (赤)	一式
	合　計

 修理内容補足説明

(1)    弦高調整値・ブリッジ位置調整 (オクターブ調整)　　　　　　　　　　　　単位 : mm

弦 No.	ナット弦高調整 (#1フレット弦高)		ブリッジ弦高調整 (#12フレット弦高)		ブリッジ位置調整 (ナット to ブリッジ弦長)
	元の状態	調整後	元の状態	調整後	元の状態	調整後
#1	0.40	0.30	2.5	2.0	340.5	338.6
#2	0.45	0.35	2.4	2.0	340.5	340.0
#3	0.35	0.35	2.3	2.0	340.5	338.6
#4	0.50	0.40	2.3	2.0	340.5	340.5

 (2)     Kluson マンドリンチューナ　#5166-N ; 別紙

　　　　旧規格　ポスト間隔 23.33mm (4ポスト間隔 70mm) のチューナ。　現在、唯一この型番チューナのみ調達可能。

　　　　　(パーツ代金 $55.65 ＋ 輸入送料 $20) × \108/$ ＝ \8,170 (値段は変わります)

      取り付けネジ穴位置変更、ブッシング穴追加工が必要となった。

　　　Gear ratio が18:1 と減速比が大きいので、大変楽に回せるチューナ。　( 通常は 14:1 )

 (3)     交換弦　　オプティマ (赤) ; 　SOUND HOUSE (通販) 　　　調達価格　\2,640 (値段は変わります)

 (4)　　画像にはありませんが、この楽器には、ネック中央部の #12, #13フレットに浮き上がりがありました。　それを修正しないと弦高を低く出来ないため、初めにフレット高の修正研磨を行ってあります。

---

画像をクリッリすると大きくご覧いただけます。

弦間隔を修正すことも含めて、ナットを新しいパーツに作り変えました。	ナット　After
弦高を下げて弾き易くするだけでなく、弦がブリッジに載る位置を弦毎に変えてオクターブピッチを正確に合わせる、所謂、オクターブ調整を行いました。 　これで、音程ピッチは格段に正確になります。	糸巻き (Gear Tuner) が堅く回しにくいので、パーツを交換することとしました。 　ところが、パーツの選択で大きな問題がありました。 　この楽器は、1968年製　50年以上前に作られたもなので、当時と互換性のあるパーツの入手が難いと言う問題です。
幸い、アメリカのメーカーのこのパーツが唯一見つかりました。  なるほど、箱に書いてある年月も昔ですね。 　問題と言うのは、弦を巻きつけるポストの間隔です。 　今のマンドリンでは、殆どの物が 23.0mm ですが、この当時の物は 23.3mm で作られていたのです。　　こちらをご覧ください。	糸巻き (Gear Tuner) の交換・・・と言うのは、結構厄介です。 　メーカーが異なると、取り付けのためのねじ穴の位置や、取り付けの穴の径が変わったりして、余計な追加工が必要となってきます。
Gear Tuner の止めネジ穴の位置が変わったため、元からあいていた穴に埋め木を施し、新しくネジ穴を明けなおしました。	今までのGear Tuner にも、ブッシングは付いていましたが、そのブッシング穴径が違っているために、穴径を広げる追加工を行いました。
After 　これで、チューニングも楽に、完璧に出来るようになりました。 　因みに、このギャチューナーの Gear ratio は 18:1 と減速比が大きいので、大変楽に回せるチューナなのです。　( 通常は 14:1 ) 　古い楽器をお持ちで、チューニングが楽に出来ないと感じておられる方には、ｷﾞｬﾁｭﾅｰの交換はお勧めです。	After 　弦の高さも低くなり、さらに、音程ピッチの正確な、楽に演奏できるマンドリンに変身しました。

フロントページに戻る

お気軽にお問い合わせ下さい。

工房ミネハラ
Mineo Harada

Updated:2023/3/23