超人気アイテム S.O.S (SOUND OFFSET SPACER ) サウンド・オフセット・スペーサー 大変なご好評を頂いております。 今回は、その第2弾・・・何方でも簡単にインストール出来る、MTS Nut のご紹介です。 ご紹介する商品は、まずは、下記のものです。 写真をクリックしてご覧ください。
ストリングピロー
や
S.O.S
(SOUND
OFFSET SPACER )
サウンド・オフセット・スペーサーの効果は凄い物が有ったけれど、 ストリングピロー とは
MTS の動作原理・インストール方法・サンプルサウンドなど、もう一度確認したい方は、漫画や Video をご覧ください。
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ストリングピロー
S.O.S
を使うと、このようになっていました。
このページでご紹介する MTS
Visor
Nut は、S.O.S を使うのと同じ簡単さで、 MTS
をインストール出来る優れものです。
ストリングピロー S.O.S とは、ナットに弦の載る位置
(Break Off Point)
を、僅かに第1フレットに近づけるためのパーツです。 ナットの脇に置き、弦を載せるだけで MTS
をインストール出来るものです。
このような働きを、一体型ナットでインストールするには、ナットを第1フレットに近づけるために、Fingerboard(指板)の端を、2-3mm程度切り落とす必要が有りました。 |
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Vintage や Original Hand-Crafted Guitar などにも、最適な一体型ナットです |
新しい一体型ナットとは・・・どんな構造のものでしょうか
(注)
Visor・・とは、Sun Visor のような、日よけ防止の「つば」の部分を指します。
標準的なアコースティックギターやエレキギターに一体型ナットをパーマネントセットアップするときは、ナットの弦の載るBreak
Off Point を第1フレットに近づけるための厚いオフセットナットを作り、指板端を切断してインストールしておりました。 |
Fingerboard (指板)・・・いろんな種類があるけど・・・大丈夫なの ???
Fingerboard の Rudius R が所定の範囲であれば、R を気にすることなく、無調整でインストール出来るものになりました。
フレットのサイズもいろんな種類があるけど・・・大丈夫 ???
新しい一体型ナットの種類 画像をクリックすると、大きくご覧いただけます。
Note; Minor filing,sanding and polishing are needed (若干のヤスリかけ、ペーパー仕上げ・磨きなどは必要です) (注) Micarta は、こちらのホームページなどで紹介されている材料です。 Martin のナットやサドルに1960年代から使われている、実績のある材料で、Bone より僅かに柔らかいものの、材料が緻密で均一なため、音響的には優れた評価がされています。 別名 「人造ボーン」とも言われ、「MAN-MADE IVORY」などと称されて、ナットやサドルが販売されている例もあります。 上の写真は、やや黒っぽく写っていますが、実際はもう少し白っぽい色相です。
ここが凄い 今、付いているナットを外して、MTS Visor Nut に交換するだけで、貴方のギターに MTS をインストールすることが出来ます。 上の解説でご理解頂けると思いますが、この一体型ナットは、「屋根のひさし」(Visor) の部分が、 Fingerboard (指板)のR面の上に、2点で接触して載る構造となっていますので、ナットの底は、従来のナットの様に、直接ネックの上に載せない事が重要です。 一体型ナットの底が、ネックやナットスロットの底から僅かに浮いていていても全く構いません。 指板が薄く、一体型ナットの底がネックやナットスロットの底に当たってしまう場合は、一体型ナットの底を、粗いサンドペーパーなどの上で平らにサンディングして、寸法を落とす仕上げをしてください。 もし、R面の上に、2点でピッタリ載って、底もネックやナットスロットの底にピッタリ当たっていら、それは完璧です。 一体型ナットの仕上げが完了したら、ほんの僅かな瞬間接着剤などで、ナットを指板の端面に、このように接着しておけば、一体型ナットの底がネックに載っていなくても動いてしまう事は全くありません。
#1-#6 String Spread とは、#1弦と#6弦の弦間隔の事です。 この寸法は、メーカー・型式・製作年代 等々、数えきれない程、僅かに違う種類が有ります。 この一体型ナットの形状で、それらを全てご提供することは不可能に近い話になりますので、ここでは、代表的な値として、上記の寸法のみと致しました。 Length (長さ) に関しては、両端の長さを、Fingerboard (指板)やネックの形状や幅に合わせて、サンドペーパーなどで僅かに落とすなどの最終仕上げをすれば完成です。
弦溝は、通常使用される弦のゲージに合うように加工してあります。 また、深さは、上記の解説の様に、 MTS
として最適になるように仕上げ、実際のギターに取り付けて弦高を確認をしておりますが、もし、最終的に弦高を調節したい時は、こちらでご紹介している 専用のナットファイル(別売り) などを使って弦高をお好みの高さに調節してください。 |
Strat のインストール例・・・こちらをご覧ください
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左上の写真は、Fender の STRATOCASTER などの一般的なナットの取り付け状態です。 材料は Bone あるいは Micarta
あるいは、他のプラスチックなどで作られていると思われます。 この状態に、一体型ナットをインストールするには、付いているこのナットを外す必要が有ります。
左下の写真は、ナットスロット幅を
3.2mmにきれいに仕上げた状態に、Slot In Type の一体型ナットをセットした状態です。 ここで写真をクリックして良くご覧になってください。 「屋根のひさし」(Visor) の中央部と、両端にも、僅かに隙間が見えますが、一体型ナットは、指板にぴったり載っている剛体(硬い物体)ですので、このような僅かな隙間が有っても、弦の振動や音響には何ら影響は出てないようですので、ご安心ください。 |
(注)
ナットスロットの底に R
が付いているものが有ります。 そのような場合は、一体型ナットの底を、ヤスリで落として、ナットスロットの底に当たらなくしてください。
MTS Visor Nut インストールの最終仕上りの状態もご覧ください。
一体型ナット MTS Visor Nut を使えば、貴方ご自身の手で、貴方のギターを MTS ギターに変身させることが出来ます。 是非お試しください。
皆様が気がかりなことは、これで本当に正確なピッチを奏ででくれるのか・・・と言う事と思います。 それは、こちらをご覧になってください。
Les Paul や Dreadnought へのインストール方法
Les Paul などのエレキギターや アコギの代表例の Dreadnought などに、一体型ナットをインストールする方法をご説明します。 |
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また、上の絵の右側の様に、ペグヘッドベニヤと言う装飾板との間にナットが入っていることもあります。 このようなものは、直ぐに外せるように接着されていないのが普通ですが、場合によると接着されていることもあります。 一つだけ、お断りが有ります。 一体型ナットの下の台座の部分の厚みは 4.0-4.5mm 程度です。 今まで付いていたナットの厚みが、それ以上だった場合、外したあとに、この写真のような、ネックの塗装されてない部分が見えたり、あるいは、ペグヘッドベニヤと一体型ナットの間に、僅かな隙間が出来てしまうことが有ります。 そのような個所については、補修塗装を施したり、薄い同系色の木片を埋め込んだりして、ご自身で工夫してください。 この写真の例は、ペグヘッドベニヤと一体型ナットの間に、約1mmの木片を差し込んだ例です。
一体型ナットのインストールの勘所は、上のSTRATOCASTER でご説明したものと全く同様です。
■一体型ナットの仕上げが完了したら、ほんの僅かな瞬間接着剤などで、ナットを指板の端面に、このように接着しておけば、動いてしまう事は全く無いでしょう。 |
Les Paul のインストール例
第一世代 ストリングピローインストール |
第二世代 オフセットナットインストール | 第三世代 MTS Visor Nutインストール |
左の写真に沿ってご紹介します。 |
一番右が、今回ご紹介している MTS Visor Nut をインストールした状態です。 今までご紹介してきたように、この MTS Visor Nut をインストールするには、 Fingerboard (指板)の切断は不要ですので、一旦切断されていた部分に、新たに Rosewood 材で Fingerboard を継ぎ足して再生させました。 MTS Visor Nut は、その上に載ってインストールされているものです。
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MTS Visor Nut インストールの最終仕上りの状態をご覧ください。
一体型ナットのインストールの勘所は、上のSTRATOCASTER でご説明したものと全く同様です。
■一体型ナットの「屋根のひさし」(Visor)
の部分を Fingerboard のR面の2点でピッタリ載せること。
■一体型ナットの底と、ネックの上面の間に、僅かな隙間をもたせること。 勿論、ここもぴったりなるように一体型ナットの底の仕上げが出来たら完璧です。
■一体型ナットの仕上げが完了したら、ほんの僅かな瞬間接着剤などで、ナットを指板の端面にこのように接着しておけば、動いてしまう事は全く無いでしょう。
■もし、最終的に弦高が高すぎると思われる場合は、こちらでご紹介している 専用のナットファイル(別売り) などを使って弦高をお好みの高さに調節してください。
Gibson ES-335 のインストール例・・・こちらをご覧ください
Dreadnought のインストール例・・・こちらをご覧ください
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ここまで来ると、これ以上の説明の必要はないと思います。 |
Acoustic
Guitar の場合は、Fingerboard の
Rudius R が、エレキギターの場合より大きく、カーブが緩いと思います。 因みに、この
Dreadnought は、このRudius
Guage で計測すると 、Rudius
R は 16"
でした。 従って、Acoustic Guitar 用の一体型ナットは、Rudius
R 12"-- 18"の範囲に合うように、エレキギターの場合より「屋根の角度」は緩く作ってあります。
また、Acoustic Guitar の場合は、Fingerboard の幅も、エレキギターの場合より範囲が広いのが普通です。 Narrow
Neck と称して極端に幅の狭い物は、この際、除くとして、多少、幅の広いFingerboard にも対応できるように、一体型ナットの長さ
Length は、2種類を用意することとしました。
■一つは、一体型ナットの長さ
Length 44.5mm・・・この場合、#1-#6
String Spread (弦間隔)は、 35.5 / 36.5mm
■もう一つは、幅の広いFingerboard
にも対応できるもので、一体型ナットの長さ Length
46mm・・・この場合、#1-#6 String Spread (弦間隔)は、
37.5mm となっています。
ナット両端が、ペグヘッドの形に倣って、末広がりになるような場合にも、このような幅の広いナットは有効です。
このような一体型ナットを使う場合は、両端部をペグヘッドに合わせて成形して仕上げる加工が必要です。 材料は、加工しやすい Micarta ですので、サンドペーパーなどで簡単に加工できます。
Saddle の調整が出来れば MTS は完璧に仕上がります
サドルの調整・・・と言うのは、#12フレットを押さえた時と、#12のハーモニックスの音のピッチが同じになるように、サドルの位置を前後に移動して調整することです。
別名、オクターブ調整 とも呼ばれています。 これを行うと、 MTS のインストールは完璧に行え、どのポジションを弾いても、驚くほど正確なピッチを奏ででくれます。
こちらで紹介
している
カスタムインストールでは、全てそのような調整を行っております。
皆様が、ご自身でサドル調整を行う場合、 エレキギターの場合は、サドルの調整が簡単に出来る構造になっていますので、六角レンチとドライバーなどが有れば、サドルに弦の載る位置と、#12フレットの弦高などは簡単に調整できると思います。 ですから、エレキギターの場合は、 MTS
の完璧なインストールが可能となります。
しかし、上写真右端のようなアコースティックギターのサドル調整は、慣れない方では、ちょっと難しい作業 となると思います。
いわゆる、オクターブ調整
と言うものですが、仮に、それをやらなくても、S.O.S
を組み込んだ時に、大きな効果が有ったと同様に、ここでご紹介した一体型ナットを組み込むと、それだけでもピッチ精度が格段に向上するはずです。 ですから、この際、難しいことには、ちょっと目をつぶって頂いても良いと考え、サドルまではご紹介しませんでした。 もし、今のギターの#12フレット辺りがシャープ気味のギターでしたら、サドルは何もしなくても、 MTS
の完璧なインストールに近づいたことになります。
サドル調整までやりたいと言う方は、 MTS
インストール工房・ギターリペァショップ などにご相談されることをお薦めします。
腕に自信のある方は、アコースティックギターのサドルパーツなどを調達して、挑戦なさって見るのも良いと思います。
腕には自信があるので、自分で全部やりたい・・・と言う方のために
(注) 一体型ナットの下の台座の部分の厚みは、Slot In Type は、約3.2mmです。 Edge Type は、約4-4.5mm で、調達材料の関係で変わることが有ります。
これらは、その形をご覧いただければ一目瞭然、弦溝もなく、ナット上面のR仕上げもされていない、Nut
Blank です。 この場合のメリットは、弦高や#1-#6 String Spread (弦間隔)
などは全て自分の今のギターに合わせてセットアップ出来ることになります。
ただし、こちらでご紹介している 専用のナットファイル(別売り) などは、必ず必要となります。 インストール方法は、ここまで説明してきたことと全く同じ要領です。
なお、この品物は、 MTS インストール工房・ギターリペァショップ の方々へもご提供致します。
MTS の カスタムインストールとは、インストール工房 によって、貴方のギター1本毎に、全てのフレットポジションで最適なイントネーションの状態になるように、全てのパーツを最適にセットアップするインストールサービスです。
ナット部での弦長の補正値やサドルでのオクターブ調整に必要な弦長の補正値などは、使用している弦の種類・ゲージ、スケールレングス、弦高などの値に従って、コンピューターシミュレーションにより予め計算され、インストールするためのパーツが製作されます。 ナットの補正は、通常は最適な寸法で作られる ストリングピローが使われますが、ご指定に従って、パーマネントインストールの場合は、牛骨(ボーン)やMicarta などの素材を削って作られる、一体のオフセットナットを仕込みます。 インストール事例は、ユーザー事例集 をご覧ください。 |
MTS インストール工房 Waltz Guitar Studio 紹介
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MTS の インストール工房 をご紹介します。
エレキギターの製作・リペァ などを行っている、 MTS ホームページはこちらです。
カスタムインストールだけでなく、 MTS インストールの、オリジナルカスタムメイドギター "youth" も製作しています。 "youth" ・・・爽やかなピッチのギターですね。 |
MTS ギター・ウクレレを 自分で作りたい方は、このキットでどうぞ
MTS インストールのギターを、ご自分で作ることは、可能です。
ご自分の宝の1本 をお作り頂けるものと考えております。 各種ギター・ウクレレ製作キットは、下記のページで紹介しています。
アコースティック
Triple-O Guitar
エレキ
クラシックギター
ウクレレ
ウクレレこちらです こちらです こちらです こちらです こちらです こちらです
(注) ご注文時に、#1-#6 String Spread(弦間隔) の数値を指定下さい。
注:上記価格には、送料は含みません。 仕様、価格は予告無しに変わる事があります。 下の注文フォームからご注文下さい。
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このページに掲載したギターは、 MTS
の搭載事例を示したもので、ギターの音程の狂いとは直接の関係はありません。
MTS
Visor
Nut は、特許済み商品ですので、個人使用のものであっても類似品を製造・使用する事は禁じられております。
工房ミネハラ
Mineo Harada
2020/5/12
Updated:2020/1/5
First
Updated:2012/5/12